シェフより

2025.1.26 News

パティスリーアンカド山根です。

写真のケーキはイヴェールと言います。

アンカドでは毎年オリジナルでクリスマスケーキを作りますが

一番最初に0から考えたものです。

今よりも半分の台数ではありましたが、予約開始から電話が鳴り止まず3時間ほどで完売となり、とても胸が熱くなったこと

昨日のことのように覚えています。

クリスマス後も本当にたくさんの反響を頂き

毎年オリジナルのクリスマスケーキを作り続けようと決意し、

冬のスペシャリテとしてお店に並ぶようになりました。

イヴェールも本当に考えに考えて、こだわりをたくさん詰め込みましたので仕込む日は毎回、深夜3時4時になってしまうのですが

今だに作っていてワクワクするケーキです。

そんなイヴェールを本日オープン直後に8点ご購入下さったお客様がいらして、お礼を直接言わせていただいた際に大好きなケーキを皆でよくシェアをして召し上がって下さっている

との事を伝えて下さり、ありがたく思っていたところ最後に

「材料の質を落とさない姿勢をとても良く思っています」

とお伝え下さいました。

これには目頭が熱くなりました。

というのも価格改定させて頂くことを本当に悩み怖かったからです。  

お店が生き残るためには価格改定が必要だと顧問税理士さんと話が決まり、本来なら昨年の11月には価格改定する予定が僕自身が決断出来ず値段が上がってしまう申し訳なさ、上げた結果お客様が減ってしまったらという恐怖から決断するまでに2ヶ月以上の時間がかかってしまいました。

お客様が減ってしまう事を覚悟してした上での価格改定初日、

「大丈夫だよ」と言って下さっているかの様に次々と常連のお客様がご来店下さり、改定から2週間が経ちますが

前年よりもたくさんのお客様にご来店頂けています。

材料の質を落とさない姿勢に共感していだけた今日の一言、やチャレンジの気持ちから冬休みに休まずに作ったガレットデロワを近年食べた中で1番美味しかったと伝えて下さったお客様まで。

本当にありがとうございます。

パティシエとして誰よりも幸せだと感じております。

僕がお菓子を作る上で常に胸においている原点のような想いがあります。

中学に上がる頃から自病であったアトピー性皮膚炎が酷くなり顔もキズだらけ、眉毛も無くなり寝ている時に掻きこわしてしまうので、眠るのも起きるのも辛く、引きこもりの様な状態になっていた時期がありました。

そんな中でもお菓子を食べている時、特にチョコレートを食べている時は全てを忘れられる様な幸せな気持ちになれました。

そんな気持ちになって頂けたら幸せだな、と思いお菓子を作っております。

何か辛いことがあった際、もしくは何かを頑張って達成出来た時

そして大切なお祝いの日になど、皆様の特別な日に少しでも幸せを感じていただける様、向上心を持って努力して参ります。

引き続きパティスリーアンカドを宜しくお願い致します。

いつも本当にありがとうございます。